エッセイ―1―


私の家は信号機がある角家です。
昼下がり、二階の窓から下の道を見下ろすと、西から大きなトラックが来て赤信号でとまりました。
こちら側に小さな男の子が立っています。
トラックの運転手は待っていますが、その子は渡りません。
きっと足がすくんで動けないのでしょう。
すると運転手は、高い運転席から飛び降りてその男の子の手を引いていっしょに横断歩道を渡り
何か二言三言話しかけて戻り、トラックに飛び乗って行きました。
信号が変わるほんの短い間でしたが、その運転手のやさしい行いにとても深い感動を感じました。
おそらくその方にも小さなお子さんがいるのかもしれません。
私はこのときの光景をいつまでも忘れないでしょう。
きっとその子も忘れないでしょう、いや忘れてほしくない。
そしてこの事がその子のこれからの人生に大きな根っことして残ってくれる事を祈ります。

ある日の出来事
独り言