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もくじ
はじめに ・・・・・・・1
1. 二上山の植物相  
 (1) 富山県の植生 ・・・・・・・2
 (2) 二上山の代表的植生 ・・・・・・・4
 (3) 雪に適応した植物たち ・・・・・・・6
 (4) 谷間の植物 ・・・・・・・8
 (5) コナラ林の植物 ・・・・・・11
 (6) 尾根の植物 ・・・・・・14
 (7) 山頂のブナ林 ・・・・・・16
 (8) 海岸の植物 ・・・・・・20
 (9) 万葉ラインぞいの植物 ・・・・・・24
 (10) 帰化植物 ・・・・・・26
2. 花ごよみ  
 (1) 残雪のころ ・・・・・・28
 (2) 若葉のころ ・・・・・・30
 (3) 深緑のころ ・・・・・・32
 (4) 梅雨のころ ・・・・・・34
おわりに ・・・・・・36

◆ 抜粋
2.花ごよみ
(1)残雪のころ

 谷間に雪が消え残る早春の山道。木々はいまだ冬枯れのままですが、ウグイスのさえずりが静けさを破り、マルバマンサクが黄色い花を咲かせています。
 林の中には、カタクリ、キクザキイチリンソウ、エンレイソウ、ヒトリシズカなどが彩りをそえます。これらの植物たちは、背の高い木々が葉を広げて林の中を薄暗くする前に、急いで花を咲かせ実をつけます。そして、林の下が暗くなる頃、地上部は枯れて来年の春まで長い眠りにつきます。
これら早春にだけ姿を見せる植物たちは、草丈のわりには比較的大きくて美しい花を咲かせる「春の妖精」たちです。

マルバマンサク (まんさく科)
カタクリ (ゆり科)
6枚の花弁をキュッと反り返らせ、バレーを踊っているようです。大伴家持の歌に、「カタカゴ」として詠まれている万葉植物です。
エンレイソウ (ゆり科)
扇風機の羽根のような大きな3枚の葉を広げ、木々の間からもれてくる光を受けとめようとしています。
キクザキイチリンソウ (きんぽうげ科)
キクに似た美しくて大きな花を咲かせます。花は白色と薄紫色のものがあります。 
ヒトリシズカ (せんりょう科)
4枚の葉の間から、白いブラシのような花をのぞかせます。白いものは雄シベの一部で、つけねに小さな雌シベがありますが、花弁もガクもありません。

木々がわずかに芽吹き始めている3月の城光寺谷