二上山のサンショウウオ

西岡 満

両生類・・・魚類が進化して肺や四肢が発達し陸上で生活できるようになった脊椎動物である。卵はゼラチン質に包まれており硬い殻を持っていない。成体の皮膚も裸で乾燥に対して非常に弱く、まだ陸上生活への適応がまだ十分にできていない。一般的に水中で生活産卵し幼生(オタマジャクシ)は水中で過ごし変態後上陸する。水と陸の生活洋式を持つ生物が両生類で水と陸の両方がないと生きていけない弱い動物です。したがって、環境の変化に敏感で環境評価の指標として重要視されている。

両生類 カエルの仲間(無尾目)・・・変態後尾を消失する
サンショウウオの仲間(有尾目)・・・変態後尾を持つ

 サンショウウオは水中に産卵し、幼生は水中で生活を行い変態後は陸に移動し林の中で生活する。繁殖期に沼や池、渓流に集まって水中で産卵する。幼生は外鰓(さい)を持ち鰓(えら)呼吸をするが変態上陸後肺呼吸になっても、肺が原始的なので不足分を皮膚呼吸で補わなければならない特徴がある。

サンショウウオの仲間

サンショウウオ科
・キタサンショウウオ ・トウキョウサンショウウオ ・エゾサンショウウオ
・アベサンショウウオ ・トウホクサンショウウオ ・オオイタサンショウウオ
・ハクバサンショウウオ ・ツシマサンショウウオ ・カスミサンショウウオ
・ブチサンショウウオ ・ベッコウサンショウウオ ・オオダイガハラサンショウウオ
・オキサンショウウオ ・ホクリクサンショウウオ ・ヤマサンショウウオ
・ヒダサンショウウオ ・クロサンショウウオ ・ハコネサンショウウオ
    計 3属 18種
     
オオサンショウウオ科
・オオサンショウウオ    
     
イモリ科
・ニホンイモリ ・シリケンイモリ ・イボイモリ
 
・・・富山県に生息するサンショウウオ 2属 5種
・・・二上山に生息するサンショウウオ 1属 3種

 富山県には、5種類のサンショウウオが生息している。これは、国内でもサンショウウオの多い地域である。
その理由として富山県は丘陵地帯から3,000m級の北アルプスまで、狭い地域に様々な自然があるためである。
 サンショウウオ科の仲間は全長20cmに満たない小型のサンショウウオで世界的にみると東アジア、シベリアに生息し日本には研究者によって異なるが3属18種が生息している。シベリア等に広く分布する。キタサンショウウオを除く全てが日本固有種である。

◆沼、池、湧き水のたまり等に産卵する。
 ○止水生のサンショウウオ・・・ヤマサンショウウオ、ホクリクサンショウウオ、クロサンショウウオ
◆流れの激しい渓流の源流で産卵する
 ○流水性のサンショウウオ・・・ハコネサンショウウオ、ヒダサンショウウオ

サンショウウオの形態・名称

二上山に生息するサンショウウオ
 二上山に生息するサンショウウオについて、今まで十分に調査されたことがなく、今回は調査を始めたばかりで十分ではないが、クロサンショウウオ、ヒダサンショウウオ、ホクリクサンショウウオの生息を確認し、生息場所も多く確認できました。今回の調査では、ホクリクサンショウウオの生息を高岡市で始めて確認し、3箇所の生息場所を発見した。

●クロサンショウウオ Hynobius nigrescens

北陸地方から東北地方の山地に生息。特に日本海側の多雪地帯に多く分布する。県内では海岸近くの低山から標高2,000mを越す高山地帯に生息し、日本で最も垂直分布の大きいサンショウウオです。全長は12〜20cm。卵嚢は、最も変わっておりアケビの実の様な形をしている。
●ヒダサンショウウオ Hynobius kimurae
中国地方から中部地方の山地に分布。富山県では、低山から1,500m程度に生息。全長8〜15cm。
産卵は雪に覆われた渓流の石の下で、卵嚢の外皮は丈夫でやや白色で一腹卵数は20〜30個。
●ホクリクサンショウウオ Hynobius takedai

1971年に石川県羽咋市で発見され、その後1981年に富山県で発見された。その分布は、石川県の能登半島と県内では富山市の呉羽丘陵、小杉町、婦中町、大門町、福野町、小矢部と非常に限られた場所に生息している。
全長は9〜12cm。生息場所は田畑や道路、人家の近くであり時代とともに開発などにより、生息環境は悪化し個体数は減少している。卵嚢は、透明ひも状で2〜3回まいている。一腹卵数は40〜120個ぐらいです。
環境庁の絶滅危惧種に指定されている。