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藤子まんがのルーツ「たかおか」

「藤子な人達@高岡」探訪記 > 2.同級生「邑本順亮さん」の巻(その2)

同級生「邑本順亮(むらもとじゅんりょう)さん」の巻(その2)

 前回に引き続き、藤子不二雄両先生の同級生、邑本順亮さんよりご提供いただいた、藤子不二雄両先生に関する貴重な資料をご覧ください。


●ある想い出3 オバケのQ太郎  邑本順亮
(1979年6月25日 「高岡市立戸出中学校2年1組 学級新聞」より)
邑本順亮さん
 小学校5年生の頃だったろうか。定塚小学校の二階の教室で、廊下側の前からたしか5番目ぐらいが私の座席だった。今とちがって教室に電灯などはなかった。雨の日などはかなり薄暗かったように思う。

 私の前の席に藤本弘君という少年がいた。ノートによくかなり手のこんだマンガを描いていた。

 彼もスポーツを好むタイプではなかったので、休み時間などいっしょに校舎に寄りかかって日なたぼっこをしていたのを覚えている。当時SFなどということばはなかったが海野十三という人の書いた『火星探険』という空想科学小説を読んで、その中味を話し合っていた。転校生の安孫子素雄君という少年ともいつか一緒に遊んでいた。

1979年6月25日 「高岡市立戸出中学校2年1組 学級新聞」 テレビや少年雑誌で『オバケのQ太郎(オバQ)』とか『ドラえもん』などのマンガが有名になった頃、その作者がこの二人であることを知って、なるほどと思ったのだった。二人で、「藤子不二雄」というペンネームで合作している。

F先生と邑本さん 小学校を卒業してから三十年ほども会っていなかったが、電話で東京の新宿に「藤子スタジオ」を持ったからと聞いて、昨年秋に訪ねてみた。決して広くはない応接室に、デッカイ“Q太郎”の人形がでんと置いてあった。そして、壁には有名なマンガ家手塚治虫さんからの色紙がかけてあった。

 『まんが道』というマンガは彼等のマンガ家を志した頃からの生い立ちを描いた自叙伝で、高岡大仏や古城公園なども登場する。マンガ家として独立するまでの苦しかったいばらの道とマンガにかけた情熱が綴られている。このマンガ(四巻)は、皆さんに、家の人と一緒にぜひ一読をすすめたいと思う。

 悪いマンガが多いこの頃、少年たちに夢を与えてくれる彼等のマンガを、これからもずっと描き続けてほしいと思う。登場人物のモデルが何となく同級生の一人では、などと考えることもある。


●探訪記 50才がんばってます
   マンガ家藤子不二雄 安孫子素雄君(二組)

(1984年8月12日 「五十路に念う」 高岡高校第4回生同期会記念誌より)

1984年8月12日 「五十路に念う」 高岡高校第4回生同期会記念誌 新宿西口から、ノッポビルを右手に見て10分あまり歩く。市川ビルの狭い階段を上ると、三階が藤子スタジオである。藤子不二雄、これは安孫子素雄君と彼の定塚小学校同級生藤本弘君の二人のペンネームだ。二人がコンビを組んだのは小学校五年のときからだからやがて40年にもなるという。

 『オバケのQ太郎』で一躍有名になったのが二十年ほど前。昭和48年には日本漫画家協会優勝賞を受賞。『パーマン』『ドラえもん』『忍者ハットリ君』など、子どもには勿論、大人達にも夢を与えてくれる人気マンガを描きつづけている。

―――人気マンガの秘訣は?と尋ねると
 「ぼくたちの漫画は、自分が子供の頃のことを思いだして描いているんです。それが今の子供たちに、何か通じるものがあるんじゃないかしら。」
 「ぼくたちの子供の頃は、よく近所の子供たちと近くの空地なんかで遊んだけど、今の子供たちはそんなことないでしょう。かわいそうですよね。」
 「アイデアは色んなところからとります。テレビを見たり、街を歩いたりしてる時でも、何かおもしろいことがないかって。いつも好奇心の塊ですよ。」
 藤子不二雄の自伝である『まんが道』には、二人の高岡での高校時代のことがくわしくでている。特に古城公園の風景がよくでてくる。
NHKの「緑陰対談」(1979年)
 テレビで『ドラえもん高岡を行く』がNHKで放映されたのは昭和55年春のこと。この中で、彼等がマンガの構想をねったという高岡古城公園で、二人と対談した○○○○さんは、「安孫子さんのマンガが授業中に回ってくるんです。おもしろければ○、おもしろくなければ×をつけて、となりの人へよくまわしたものでした。」と語っていた。ちなみに、○○○○さんは高校時代の安孫子君の“あこがれの君”だったそうだ。

 昨年五月にオープンした高岡地場産業センター大ホールのどんちょうに、依頼されて描いたファンタジックなデザインは好評である。また、昨年十月には高岡高校の学校祭で記念講演、今年は富山県からイメージディレクターに依嘱されるなど、郷土での活躍もめざましい。

 「六月から毎週一冊、中央公論社から僕たちの個人全集『藤子不二雄ランド』の出版をはじめたんですよ。なにしろ、週刊スタイルの漫画全集というのは、世界ではじめて、ということなので、ぼくたちも責任を感じてはりきっています。一応第一期が完結するまで五年かかるんです。たいへんな長丁場なので、身体に気をつけて頑張るつもりです。」

 二人とも揃って今年50才になったが、
「最近、ますます高岡に愛着を感じるようになった。これも年のせいかなあ」という。
 7月24日(火)10時35分〜55分のNHKテレビ『ヒトってなあに』に、二人揃って出演する。(再放送は8月21日(火)同時間)
 お子様といっしょにごらん下さい。

(訪問子 邑本順亮)


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