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会社外観引っ越しや、重い荷物を持つときに大活躍する、無数のゴムのボツボツがついたすべり止軍手。皆さん一度は使ったことがあるのではないでしょうか。実は、このすべり止軍手を日本ではじめて開発した会社が高岡市にあるんです!
ということで、今回ケイちゃん率いる取材班がお邪魔させていただいたのは、高岡市野村にある丸和ケミカル株式会社さん。社長の木田博久さん、常務取締役の木田博之さん、開発企画担当の森田昌弘さんにお話を伺ってきました。



日本初!すべり止付き軍手
すべり止軍手
ケイちゃん(以下「ケ」):日本初!ということですが、このすべり止軍手はいつ頃から作っておられるんですか?
木田社長(以下「社長」):昭和35年頃に実用新案を取得して製造を始めました。それから、昭和46年に取得した特許も今では期間が切れ、私も独立して新たに会社を起すなどありましたが、40年近くこの軍手を基本にした商品の開発・製造を変わらず続けています。
:40年!すごいですねー。すべり止軍手の日本でのシェアはどのくらいなんでしょう?

木田社長社長:うちだけで約10%位でしょうか。一緒に開発した父親が代表を勤めた「勝星産業」(南砺市井波)も含めると30%位です。

:おー!凄い。なんせ、ここがオリジナルですもんね。ほんと、このボツボツって優れものですよね!引っ越しの時なんか重いものが入った段ボールもピッタッと密着して滑らない!手を痛めずに、なお且つ素手と同じように力が入れられる。私は不測の事態に備えて、常に車の中に一つ載せてありますよ。この軍手、ほかではどんな所で使われているんですか?
社長:うちの商品をおほめいただき、ありがとうございます。あなたうちの営業になりませんか?(笑)質問の答えですが、納品先は本当に様々です。丸和ケミカルのブランド商品として大手ホームセンターなどの量販店に納めるものを始め、特注品としてNTTさん、JAさん、郵政公社や警視庁、原子力発電所に納めるものもあります。それらは、そこのロゴやマークを滑り止めゴム素材でプリントするんです。
:なるほど〜。



アイディア軍手をはめてみる取材班
磁石内蔵でツボ押し機能のついた軍手も・・・

ほかにもいろいろ…アイディア商品

社長:300℃のものを持っても熱くない軍手なんていうのもあります。
<取材班早速はめてみる。>
:思ったより薄いですね!ごわごわしてないし、作業しやすそう!
社長ハニカム構造(蜂の巣状の特殊立体構造)で編んだ生地を皮手袋の中いれ、耐熱シリコンゴムをプリントしているため熱が伝わりにくいんです。

 




土が無くても大丈夫!都市型防災グッズ「土NO袋」
いろいろな土NO袋


:ところで、丸和ケミカルさんは、軍手以外にも、現在防災グッズに力を入れておられると聞きましたが。
社長:ええ。8割は軍手の製造で、残りの2割が防災グッズを製造しています。二酸化炭素の削減など環境に配慮したリサイクル商品にも力を入れており、塩化ビニールに代わるアクリル樹脂やシリコンといった素材を利用しています。

 

 


箱型土NO袋
箱型で穴の開いた土NO袋
土いらず!水で膨らむ!浸水防止グッズ「土NO袋」


: 防災グッズの中でも、土を使わずに、水で膨らむ「土NO袋」(!)が最近のヒット商品ということですが、どのようにして生まれたんですか?
木田常務(以下「常務」):元々10年前くらいからあったんですよ。ただ、土のう(水害時などに浸水をせき止める非常用ブロック。通常は土を袋に入れて使用する。)などの防災製品は、日頃は一般の方の目に止まらない商品なので、陽があたらなかったんです。
近年災害が多く発生するようになり、防災意識が高まるとともに、注目されるようになりました。使わないときは、軽量で持ち運びしやすいし、保管にも場所をとらないので、都市型水害安全対策に向いているんです。

崩れない…新発想で特許取得 

常務:一般的な枕型の土のう袋も開発していますが、新型の「土NO袋」は箱型になっていて、積み上げたときに崩れにくくなっています。また、真ん中に穴が開いているため、砂や石などを入れたり、杭を打って固定させることもできます。この形状と機能で特許を取得し、厳重な公的試験も一部クリアーしています。あと、もちろん滑り止めのボツボツも裏に付いていますよ。



 

20キロを体感3分間で60倍!発想はオムツから?!

:たった350gの袋が水を吸うことで、非常に重くなるとのことですが?


常務3分間で約20kgになります。使用後は、脱水剤をかけてやると、ナメクジに塩をかけたときのように、一度は固まった水が溶け出しますので、処分も非常に楽な点が特長です。また、その水は中性なので、そのまま排水として流しても環境に影響はありません(特許申請済)。


脱水剤をかけると・・
使用後は脱水剤をかけると・・・

すべり止めのボツも、環境を考慮して天然ゴムを使用しています。不織布を使用することで浸透性、吸水性に優れていて、重さも500kgまで耐えられます。じゃあ、実際にサンプル用の小さいものを水に浸してみましょう。


:ぜひお願いします!(取材班一同興味津々!)
一同:おぉ〜!!みるみる膨らんでいく〜!

土NO袋の小型サンプル
<水の入った器に小型のサンプルを入れるとあっという間に水がなくなって・・・すごい!>

:これって、どういった素材でできているんですか?
常務:吸水性のポリマーで、オムツの中に入っている素材に似ていますね。
:なるほど〜。オムツも同じく吸水性抜群ですもんね。



フランスで販売されているハイドロバッグいざフランスの市場へ!


:海外でもこの商品はおなじみだと聞いたのですが…。
社長:ある知人が紹介してくれたことがきっかけで、フランスの大手浄水器メーカーECS社と直接商品の取引をしているんです。ここを通じてフランス国内に1450店舗をもつ大手ホームセンター「POINT-P」で販売されています。
:おぉ〜!高岡発の防災グッズが世界的なヒット商品だなんて、みんなに教えたいです!はい!
社長:わずか4人の営業で海外まで行こうなんて、うちもなかなか頑張ってますよ(笑)。


数々の特許

カラフルな軍手:ホームページを拝見しても、特許・意匠登録などが沢山で、アイディア満載の商品ばかりですね。
社長:そうですか。期限が切れた特許も含めると、きりがないですね。うちがやっているのはすき間産業と言えると思いますが「特殊なものを、工業所有権(特許・意匠権など)を取って、海外に」というのが今のやり方です。外資を持ってこないと日本は駄目だと思いますから、地面を売ってもいいという覚悟で、思い切って飛び出したわけです(笑)。

環境、防災、医療分野へ


社長:少ない人数ですが、このすべり止軍手を基点に住宅や医療部門など色々な分野に今後進出したいと考えています。ただ、メーカーとして、ものづくりに徹する基本的な姿勢は大事にしてきたいですね。その際、人のまねをしないことが大事だと思っています。技術屋は皆、99%ほとんど変わらないと思いますが、残りの1%の感性で勝負していると思います。どこにでもアイディアソースは転がってるんです。それに気づくか、気づかないか…。私の場合、24時間仕事はあると思ってますから(笑)。



社長:それでは実際に軍手を作っている工場を見学してみますか?
:はい!よろしくお願いしまーす!
(すべり止軍手の製造工程を木田社長にご案内いただきました。)

軍手プリントの機械 プリントされた軍手 プリントされた軍手
5秒間に一双の手袋にゴムのボツがプリントされます。
自動包装機
自動的に軍手を袋詰めしてくれる「自動包装機」


エラストマーをコーティングする機械
黒いシートにエラストマー樹脂をコーティング

色々な商品に活用される滑り止素材
(生地に樹脂をコーティングして、滑り止め素材を製造する別工場は、森田さんにご案内いただきました。)


森田氏(以下「森田」):ここではポリエステルを、有害な塩素ガスやダイオキシンが発生しないエラストマー樹脂でコーティングしたすべり止素材を製造しています。機械にポリエステル生地を通して、ローラーの間からエラストマー樹脂を熱で溶かしてコーティングするわけです。触ってもらえれば分かると思いますが、片面はつるつるで、もう片面はすべり止が効いています。
(取材班触ってみる)
:なるほど、本当ですね。この素材は、どのような商品に使われているんでしょうか?
森田:現在は、腰痛ベルトやクッションの裏にすべり止として使われていますが、今後はもっと様々な商品に活用できると思います。1m2220〜300円程度で加工することができるので費用的にも安価です。12月にはトヨタの本社で展示会を予定しており、この素材を展示紹介する予定です。


ドライビング手袋をさっそく使う取材班日本で初めて滑り止め軍手を生み出し、手袋一筋で来た社長さんは、防災グッズから医療グッズまで開発の手を休めないアイディアマンでした。そのバイタリティーと数々のアイディア商品に取材班は圧倒されたまま、手にはお土産にいただいた「ドライビング手袋」をちゃっかりはめて、丸和ケミカルさんをあとにするのでした。丸和ケミカルの皆さんどうもありがとうございました!!


丸和ケミカル株式会社
〒933-0014 富山県高岡市野村1636番地の1
TEL 0766-22-6672 FAX 0766-22-2494

丸和ケミカル 株式会社ホームページ
http://www.success21.com/maruwa/


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