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老舗ファイルナンバー1 大野屋
 

葉:

「まずは銘菓『とこなつ』で有名な大野屋さんよ。ここは創業150年を超える老舗らしいわ。」
大野屋さん外観
集:
「わーい。僕、『とこなつ』大好き☆食べたいなぁ(じゅるじゅる)」
葉:
「はいはいっ。さあ、行くわよ!」
「ごめんくださーい!」
大野屋さんの社長・大野隆一さん(以下、大):
  「はい、いらっしゃいませ。」  
葉:
「すみません、わたしたち、歴史ある老舗を調査しているんです。いろいろとお話を聞かせてもらってもよろしいですか?」  
大:
「もちろん!」  
集:
「あ!あの、とこなつくださ〜い!」(カウンターで買い物をしようとしている)  
葉:
「ばかっ!そんなことは後にしなさい!!すみません、バカな弟なもんで」  
大:
「ははっ、いいよいいよ(笑)。」  
それでは、創業当時のこと、創業者の方について教えてくださいな。
大:
「大野屋は天保9年(1838年)創業なんだよ。だから今年で創業168年!創業者は『大門屋吉四郎』という人なんだ。ただ、明治の大火のせいで、資料がほとんど残ってないんだよねぇ。なんせ仏壇を運ぶだけで精一杯だったようでね・・・。仏壇の中に残っていた資料によると、当初は大門(今の射水市)の二口の方にいて、明治10年前後に高岡の方へ移ってきたそうなんだ。当時は今とは違って、しょう油・味噌などの醸造業を営んでいたそうだよ。」 略歴?なんか色々書いてあるな〜
集:
「へぇ〜!最初はお菓子屋じゃなかったんだ!」
大:
「そうなんだ。こちらにお客さんから提供してもらった、うちの『略歴』があるんだけど、『菓子、砂糖、お茶、お香、貸衣装など』と書いてあるんでしょ?今より手広く商売してたみたいだね。」
葉:
「お菓子、砂糖はわかるけど、何で貸衣装まで?」
大:
「この辺りにはお寺さんが多くて、『おちごさん』という風習があったからだろうねぇ。それにね、驚いたことに、パンも作ってたみたいなんだよ。何代目かは分からないけど、かなりの野心家だったのかもねぇ。」  
集:
「じゃあ、いつから今のようにお菓子だけ売るようになったの?」  
大:
「明治後半くらいだと聞いているよ。」  
じゃあ、次はメインのお菓子について質問!このお店の一番人気の商品は?
大:
「もちろん『とこなつ』です!当時らくがんが主流だったんだけどね、それとは違う銘菓を作ろうということで、考えられたのがこの『とこなつ』なんです。実はこの『とこなつ』、中のあんにとてもこだわってるんだよ。普通は白あんには、いんげん豆を使うんだ。でもうちでは珍しい白小豆を使ってるんだよ!なかなかないものだからねぇ、年間契約で買い付けをしてるんだ。そうしたこだわりのあんを求肥で包んで、和三盆をまぶしたのが、この『とこなつ』なんだよ。」 とこなつ おいしそ〜
集:
「なるほど〜。さっすが銘菓!!」
葉:
「ところで、どうして『とこなつ』という名前をつけたの?」
大:
「当時町屋の旦那衆たちが、この『とこなつ』をみて可憐なお菓子だと言ったんだそうだよ。そして、その可憐さが『かわらなでしこ』に似てるってことでね、『とこなつ(かわらなでしこの別名)』とつけたとか。実は万葉以前から『かわらなでしこ』は『とこなつ』と呼ばれていたんだそうで、万葉集とも関わりがある高岡にぴったりな、いいネーミングでしょ。」  
これは作れないな〜って思った、困った注文ってありますかぁ?
大:
「ありますよ(苦笑)。ウエディングケーキのてっぺんに乗せるので、あんこで鶴と亀を作ってほしいっていう注文や、競馬が好きなので競馬をモチーフに使ってとか。あと、ケーキをグラウンドに見立てて、バットとボールを入れてとか。時折、なかなか珍しい注文が入りますね。」
集:
「へ〜。僕も自分の時に何か変ったもの作ってもらおうかな〜?」
葉:
「あたしも〜!お城みたいなケーキがいいわぁ(ぽわ〜ん)。」
大:
「まあ、あまり無理なものは・・・(苦笑)。そう言えば、高岡ではなぜかようかん系のもの、我々は『さおもの』と呼んでるんだけどね、これが売れないんだ。一時期作ってたときもあったんだけど、さっぱりだったね(苦笑)」
葉:
「えー、そうなんですか!金沢や富山市の方には、有名なようかんもあるのに・・・。なぜ高岡では受け入れられないのかしら?」
大:
「はっきりは分からないけど、高岡の市民性なのかな?どうも高岡では、お客さんにお菓子を出すとき、その場で食べなくても、後で持ち帰られるように、と考えるみたいだね。そのため、袋型になった敷き紙をつけるようになったみたいだよ。これは金沢の文化にはあまりないんじゃないかなぁ。」
あのー、絶対に譲れないっていう大野屋さんのこだわりって何ですか〜?
大:
「うちはいいお菓子を作るには、いい材料が大事だと考えているんだ。そして、今はいろんなお菓子があるけど、私は、和菓子の基本的なまんじゅう、もなかなど、スタンダードなものが一番重要だと思っているんだよ。原点にこだわりたいんだ!」 大野屋の社長さん!今回はありがとうございました!!!
葉:
「なるほど〜!大野屋さんの熱い思いを感じ、感動しちゃいました(うるうる)。」
それでは、最後に高岡のまちについて、一言お願いします。
大:
「そうだね〜。最近、山町筋など高岡の文化・歴史が再評価されつつあるよね。高岡の先人は、かなり先見の目があったと思うんだ。そういうのをどんどん掘り起こしていったら、高岡のおもしろみ、味わいがより生まれてくると思いますね。」
「長い間、いろいろなお話を聞かせていただいて、ありがとうございました!」
大:
「いえいえ、こちらこそ。これからも『とこなつ』を始め、和菓子を買いに来てくださいね(微笑)。」
     
葉:
「いい勉強になったわ〜。『原点にこだわりたい』―あの言葉には感動したわ〜。やっぱり老舗には『これぞ』というポリシーがないとね!・・・って、集!あんた、何やってんの??」 とこなつ返せー!
集:
「(もぐもぐ)とこなふ、おいひいぉー☆」(バシッとたたかれる)
葉:
「まったく、あんたって子は(怒)!!もっとしっかり勉強しなさいよっ!!!」
集:
「・・・はぁい・・・(もぐもぐ)」
葉:
「・・・ちょっと、あたしの分まで食べないでよ!!(とこなつを取り上げる)」
集:
「ごめぇん!!」
     
   
葉ちゃんのプチ情報
こんなに型がたくさ〜ん♪きれー
ひゃ〜こまかいさいくーー(らくがん)
大野屋さんは春夏秋冬で包装紙を変えているの!こういう小さな気配りも老舗には欠かせないわよね!!
 
集くんのプチ情報
大野屋さんには昔のらくがんとか、その型とかも展示してあるんだよ〜。型は山桜の木で作られてるんだって。細かい細工にびっくりしちゃうよ〜☆

 

大野屋(高岡本店)

住所:富山県高岡市木舟町12
電話番号: 0766-25-0215
営業時間: 8:15〜20:00
定休日 :水曜日

大野屋地図

 

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